「多摩川あそび」藤原裕二著

多摩川あそびという本を借りてきた。以前、八重洲ブックセンターで見かけたやつだ。カラーページはないが、なんとなく内容が気になっていたので、図書館に予約しておいたのである。

最近、多摩川はとんとごぶさたである。先月奥多摩駅まで往復したのがものすごく久しぶりだった。しかし、居酒屋でわさび漬けなんぞをつまむと、鈴木山葵農園のツーンと辛いわさび漬けを思い出し、買いに行きたくなるのである。

多摩サイを走るようになると、源流から河口まで一通り眺めてみたくなる。私も笠取山に登って水干を見て源流の水を飲んできた。河口は羽田空港あたりだ。ジェット機が発着するのを眺めながら化学工場から出るケミカルなにおいをかぐのである。

奥多摩駅から下ってくると、釣堀があったり、実際に釣りしている人がいたり、カヌーをこいでいる人もいる。カヌーはともかく、釣りはやってみたいなどと考えながら走っている。

でも、いつも時間的に余裕がなくてとっとと帰ってきてしまうのである。走っていると気持ちに余裕がなくなるのか、川原に腰を下ろしてのんびりしたこともない。ついつい先を急いでしまうのだ。自宅で体重測定と冷えたビールが待っているからなのだが。

この本は、私のように先を急ぐ自転車のりが、走りながら「こんなことやってみたいな」と思ったことを実際にやってみた本である。ガイドというよりは、体験記である。著者が全部一人でやってみたこと。だから読んでいて面白い。

目次を見ると、「さかのぼる」「釣る」「登る」「泳ぐ」「拾う」「くつろぐ」「ガサガサする」「観る」「走る」となっている。目次だけで結構妄想できる。「さかのぼる」「釣る」「登る」では、源流に向かって渓流釣りをしたり登山をしたりする話だ。渓流釣りの話がとても面白かった。釣りは狩猟本能を満足させてくれる。

岩魚や山女は見た目もとてもきれいな魚だ。軍畑あたりに大きな管理釣堀があるらしい。その下流吉野街道沿いにもありましたな。「拾う」は、流木や石や化石を拾うこと。近いところだと小田急線の鉄橋下で化石が出るらしい。

「ガサガサする」は、川の中にジャブジャブ入って魚を獲ることだ。「観る」はバードウオッチングや巨樹を、「走る」は、青梅マラソンと多摩サイである。著者は私よりだいぶ年上の方だが、この本を一冊書くために相当な時間と手間がかかっている。いやー、すごいや。多摩川を走っている自転車乗りには楽しめる一冊かも。

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